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子宮体がん

子宮体がんとは、子宮の内側にある子宮内膜から発生するがんです。近年、日本を含め先進国で増加傾向にあり、特に閉経後の女性に多く見られます。早期発見・早期治療が重要となるため、定期的な検診と、気になる症状があれば早めに医療機関を受診することが大切です。当院では、患者さま一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診療を心がけております。不安なこと、気になることがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。

子宮体がんの症状について

子宮体がんの初期症状として最も多いのは、不正出血です。閉経後の出血や、月経期間以外での出血、月経量の増加などがみられる場合は、子宮体がんの可能性を考慮する必要があります。また、下腹部痛や腰痛、おりものの異常(量が多い、色がいつもと違う、悪臭がするなど)も、子宮体がんの症状として現れることがあります。ただし、これらの症状は子宮体がん以外の病気でも見られるため、自己判断せずに、必ず医師の診察を受けてください。

子宮体がんの原因について

子宮体がんの明確な原因はまだ解明されていませんが、女性ホルモンであるエストロゲンが関与していると考えられています。エストロゲンに長期間さらされることで、子宮内膜が増殖し、がん化するリスクが高まる可能性があるのです。そのため、以下のような因子が子宮体がんのリスクを高めることが知られています。

  • 肥満
  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 未産婦
  • 閉経が遅い
  • エストロゲン補充療法
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
  • リンチ症候群(遺伝性疾患)

これらのリスク因子に該当するからといって、必ずしも子宮体がんになるわけではありません。しかし、リスクを認識し、定期的な検診を受けるなど、早期発見に努めることが重要です。

子宮体がんの病気の種類について

子宮体がんには、いくつかの種類があります。最も多いのは、子宮内膜腺ががん化する「類内膜腺がん」です。その他には、「漿液性腺がん」「明細胞腺がん」「扁平上皮がん」「混合がん」などがあります。がんの種類によって、進行の速さや治療法が異なるため、正確な診断が重要となります。

子宮体がんの治療法について

子宮体がんの治療法は、がんの進行度(病期)、組織型、患者さんの年齢や全身状態などを考慮して決定されます。主な治療法としては、手術療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤治療)、ホルモン療法などがあります。

手術療法

手術療法は、子宮体がんに対する最も一般的な治療法です。初期のがんであれば、子宮、卵巣、卵管を摘出することで、根治を目指すことができます。進行がんの場合には、リンパ節郭清(リンパ節の摘出)を併せて行うことがあります。手術の方法としては、開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット支援下手術などがあります。当院では、患者さんの状態に合わせて、最適な手術方法を選択いたします。

放射線療法

放射線療法は、高エネルギーの放射線を照射して、がん細胞を死滅させる治療法です。手術後の再発予防や、手術が困難な進行がんの場合に用いられます。放射線療法には、体の外から放射線を照射する「外部照射」と、子宮の中に放射線源を挿入する「腔内照射」があります。副作用としては、皮膚炎、下痢、膀胱炎などが起こることがあります。

化学療法(抗がん剤治療)

化学療法は、抗がん剤を使用して、がん細胞を死滅させる治療法です。進行がんや再発がんの場合に用いられます。抗がん剤は、点滴や内服薬で投与されます。副作用としては、吐き気、脱毛、白血球減少などが起こることがあります。

ホルモン療法

ホルモン療法は、ホルモン剤を使用して、がん細胞の増殖を抑える治療法です。特に、エストロゲン受容体陽性の類内膜腺がんによく用いられます。副作用としては、体重増加、むくみ、血栓症などが起こることがあります。

 

子宮体がんについてのよくある質問

Q1. 子宮頸がんと子宮体がんの違いは何ですか?

A1. 子宮頸がんは、子宮の入り口(頸部)にできるがんで、主にヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因です。一方、子宮体がんは、子宮の内側(体部)にできるがんで、女性ホルモンの影響などが関係しています。検診方法や治療法も異なります。

Q2. 子宮体がん検診はどのように行うのですか?

A2. 子宮体がん検診では、まず問診で症状や既往歴などを伺います。その後、子宮内膜細胞を採取する検査を行います。検査には多少の痛みを伴うことがありますが、数分で終わります。

Q3. 子宮体がんの予防法はありますか?

A3. 子宮体がんを完全に予防する方法はありませんが、リスクを低減させることは可能です。肥満を解消する、糖尿病や高血圧を管理する、エストロゲン補充療法を受ける際には医師とよく相談する、などが有効です。また、定期的な検診を受けることで、早期発見・早期治療に繋げることができます。

院長より

当院では、子宮体がんの治療を行うことはできないのですが、早期発見に努め、県内の関連施設へご紹介いたします。不正出血などの症状でお悩みの方、検診で異常が見つかった方は、お気軽にご相談ください。患者さま一人ひとりに寄り添い、丁寧な診察と分かりやすい説明を心がけております。また、当院では、内科も併設しておりますので、糖尿病や高血圧などの基礎疾患をお持ちの方も、安心してご受診いただけます。

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