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子宮頸がん

子宮頸がんとは

子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部に発生するがんです。多くの場合、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因で発症します。HPVは性交渉によって感染することが多く、感染してもほとんどの場合は自然に消滅します。しかし、一部のHPVは子宮頸部の細胞を異形化させ、前がん病変を経て、数年から十数年かけて子宮頸がんへと進行することがあります。
予防するためには、正しい知識と行動(ワクチン接種・がん検診・不正出血があったときにすぐ受診)が必要です。

院長が作成した動画です。こちらもご参照ください。
(少し古いデータもありますがご了承ください)

 

子宮頸がんの症状について

初期の子宮頸がんは、ほとんどの場合、自覚症状がありません。そのため、定期的な検診が非常に重要になります。病気が進行すると、以下のような症状が現れることがあります。

  • 不正出血・・月経時以外の出血、性交後の出血など
  • おりものの異常・・量が増える、色が変化する、悪臭がする
  • 下腹部痛や腰痛
  • 排尿障害や排便障害

これらの症状は、子宮頸がん以外の病気でも見られるため、自己判断せずに早めに医療機関を受診することが大切です。

子宮頸がんの原因について

子宮頸がんの主な原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染です。HPVには100種類以上の型があり、そのうち一部の型が子宮頸がんの発症に関与しています。特に、16型と18型は、子宮頸がんの約70%の原因となっていることがわかっています。HPV感染は性交渉によって起こることがほとんどですが、まれに性交渉以外の接触でも感染することがあります。

その他、子宮頸がんのリスクを高める要因としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 喫煙
  • 免疫力の低下
  • 複数回の妊娠・出産

子宮頸がんの種類について

子宮頸がんは、組織型によっていくつかの種類に分類されます。主なものとしては、以下の2つがあります。

  • 扁平上皮がん・・子宮頸がんの約80%を占める最も一般的なタイプ
  • 腺がん・・子宮頸がんの約10~20%を占めるタイプ

その他、まれなタイプとして、小細胞がんや明細胞がんなどがあります。組織型によって、がんの進行速度や治療法が異なる場合があります。

子宮頸がんの予防・早期発見について

HPVワクチン

「自分は大丈夫」と思いがちですが、性交歴のある女性の8-9割がHPVに1度は感染すると言われています。男性も同様です。
つまり、誰でも感染する可能性があります。
 感染を防ぐにはHPVワクチンが極めて有用です。HPVワクチンは接種すると9割以上の予防効果が認められてますが、感染前に接種しないと効果が薄れてしまいます。
 現在小学校6年生〜高校1年生が定期接種の対象年齢です。現在の高校1年生は2026年3月を過ぎると接種ができなくなり、1回3万円(3回接種が必要なので10万円弱)の助成が受けられなくなるのでご注意のほどお願いします。一度接種すると、長期間効果が持続することは研究で示されていますので、早過ぎるということはありません。小学校6年生になったらご検討ください。

子宮がん検診

 子宮頸がんの5%ほどはHPVに関連しない特殊な悪性腫瘍であり、またワクチンで予防しきれない場合もあるため、定期的ながん検診は欠かせません。前がん病変までに発見すれば、子宮頸部円錐切除術という、子宮の病変を一部切り取る経膣的な手術でほぼ根治することができます。基本的には翌日に退院でき、体への負担も大きくありません。ですが、子宮頸がんまで進行してしまうと、Ⅰ期(ごく早期)であっても、基本的には子宮全摘が必要となります。日本の子宮がん検診受診率は全世代で5割に満たない。35歳からの発癌率が増えるのであれば、その15年前の20歳から定期的にがん検診で早期発見は可能です。
定期的ながん検診をぜひ続けましょう。

 

子宮頸がんについてのよくある質問

Q1. 子宮頸がんは遺伝しますか?

A1. 子宮頸がんそのものが遺伝することはありません。しかし、HPVに感染しやすい体質や、免疫力の状態などが遺伝によって影響を受ける可能性はあります。

Q2. HPVワクチンは、子宮頸がんを100%予防できますか?

A2. HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となるHPV16型と18型の感染を予防することで、子宮頸がんになるリスクを大幅に減らすことができます。しかし、すべての型を予防できるわけではないため、ワクチン接種後も定期的な検診を受けることが重要です。

Q3. 子宮頸がんは、妊娠に影響しますか?

A3. 子宮頸がんの治療法によっては、妊娠に影響を与える可能性があります。特に、子宮を摘出する手術や、放射線療法は、妊娠が不可能になることがあります。妊娠を希望する場合は、治療前に医師とよく相談することが大切です。

院長より

ふじ産婦人科・内科では、子宮頸がんの予防から早期発見、治療まで、女性の健康をトータルサポートしています。当院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な治療法をご提案するとともに、安心して治療を受けていただけるよう、丁寧な説明と心のこもったケアを心がけています。子宮頸がん検診は、早期発見のために非常に重要な検査です。秋田市外旭川小谷地にお住まいの方で、まだ検診を受けたことがない方、しばらく検診を受けていない方は、ぜひ当院へお越しください。土曜17時まで診療しておりますので、忙しい方でも受診しやすいかと思います。皆様の健康を心より願っております。

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