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肥満症

肥満症とは、単に体重が多い状態ではなく、体内に脂肪が過剰に蓄積し、健康に悪影響を及ぼす状態を指します。BMI(体格指数)が25kg/m2以上の場合を肥満と定義しますが、さらに高血圧、糖尿病、脂質異常症などの以下の11種の健康障害が1つあるか、健康障害を起こしやすい内臓脂肪蓄積がある場合に診断されます。

<肥満症の診断基準に必須な健康障害>

1.耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)

2.脂質異常症

3.高血圧

4.高尿酸血症・痛風

5.冠動脈疾患

6.脳梗塞・一過性脳虚血発作

7.非アルコール性脂肪性肝疾患

8.月経異常・不妊

9.閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群

10.運動器疾患(変形性関節症:膝関節・股関節・手指関節、変形性脊椎症)

11.肥満関連腎臓病

肥満症の原因について

肥満症の原因は、遺伝的な要因と環境的な要因が複雑に絡み合って発症することが多いです。主な原因としては、以下のものが挙げられます。

  • 食生活の乱れ:高カロリーな食事や、不規則な食生活は肥満の原因となります。特に、脂肪分の多い食品や、甘い飲み物の摂取は注意が必要です。
  • 運動不足:運動不足は、エネルギー消費量を減らし、脂肪を蓄積しやすくします。
  • 遺伝的な要因:体質的に太りやすい人もいます。遺伝的な要因は、肥満になりやすさに影響を与えます。
  • 生活習慣の乱れ:睡眠不足やストレスは、ホルモンバランスを崩し、食欲を増進させることがあります。
  • 加齢:年齢とともに基礎代謝が低下し、太りやすくなります。
  • 病気や薬の影響:甲状腺機能低下症や、ステロイド薬などの影響で肥満になることがあります。

肥満症の治療法について

肥満症の治療目的は、合併する疾患の改善・予防となります。減量によって内臓脂肪を減少させることは、肥満に伴う健康障害の改善に有効です。肥満症(BMI 25kg/m2以上35kg/m2未満)の方は現在の体重から3%以上、高度肥満症(BMI 35kg/m2以上)の方は現在の体重から5~10%の減量を目標とします。

肥満症の治療は、食事療法、運動療法、薬物療法、手術療法の4つが基本となります。当院では、患者様の状態に合わせて、これらの治療法を組み合わせた、総合的な治療を提供しています。なお、手術療法は当院では行っておりませんので、必要な場合は他院へ紹介させていただきます。

食事療法

食事療法は、肥満症治療の基本です。摂取カロリーを減らし、栄養バランスの取れた食事を心がけることが重要です。当院では、管理栄養士が、患者様一人ひとりのライフスタイルに合わせた食事プランをご提案いたします。

運動療法

運動療法は、エネルギー消費量を増やし、脂肪を燃焼させる効果があります。有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)と、筋力トレーニングを組み合わせるのが効果的です。

薬物療法

食事療法や運動療法だけでは効果が得られない場合、薬物療法を検討します。食欲を抑える薬や、脂肪の吸収を抑える薬などがあります。当院では、患者様の状態を 評価し、適切な薬を選択いたします。GLP-1受容体作動薬は、血糖値を下げる効果に加え、食欲を抑制する効果があるため、糖尿病を合併している肥満症の患者様によく使用されます。

※未承認医薬品について

現在、日本国内で肥満症の治療薬として承認されているものは限られています。未承認の医薬品の使用に関しては、医師と十分に相談し、リスクとベネフィットを理解した上で判断する必要があります。

肥満症についてのよくある質問

Q1. 肥満症は遺伝しますか?

A1. 肥満になりやすい体質は遺伝することがありますが、生活習慣も大きく影響します。遺伝的な要因があっても、食生活や運動習慣に気をつけることで、肥満を予防することができます。

Q2. 肥満症を放置するとどうなりますか?

A2. 肥満症を放置すると、生活習慣病や睡眠時無呼吸症候群、関節痛など、様々な病気を引き起こすリスクが高まります。また、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な病気を引き起こす可能性もあります。

Q3. 肥満症の治療はどのくらい時間がかかりますか?

A3. 治療期間は、患者様の状態や治療法によって異なります。食事療法や運動療法を継続することで、徐々に体重を減らしていくことが目標となりますので、長期間の治療が必要となることがあります。

院長より

ふじ産婦人科・内科では、内科医と産婦人科医が連携し、女性特有のライフステージにおける肥満症の治療に力を入れています。妊娠を希望される方、産後の体重増加に悩む方、更年期を迎える方など、それぞれの時期に合わせた、きめ細やかなサポートを提供いたします。私たちは、患者様一人ひとりの声に耳を傾け、共に考え、共に歩む医療を心がけています。肥満症でお悩みの方は、どうぞお気軽に当院にご相談ください。

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