高血圧
高血圧とは、診察室で測定した血圧が収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上の場合に診断される病気です。自覚症状がないことが多いため、放置されがちですが、脳卒中や心疾患、慢性腎臓病などの重大な病気を引き起こすリスクを高めます。ふじ産婦人科・内科では、患者様一人ひとりの状態に合わせた生活習慣の改善指導や、必要に応じて降圧薬による治療を行い、長期間にわたって適切な血圧管理をサポートいたします。内科と産婦人科が併設されているため、妊娠中の高血圧など、女性特有の健康問題にも対応できるのが当院の強みです。早期発見・早期治療で、健康な毎日を送りましょう。
高血圧の症状について
高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれるように、初期にはほとんど自覚症状がありません。しかし、血圧が高い状態が続くと、動脈硬化が進み、脳卒中や心疾患、慢性腎臓病など、様々な症状が現れることがあります。また、血圧がかなり高いときは、頭痛やめまい、肩こりなどが起きやすくなりますが、このような症状は血圧とは関係なく現れることも多いため、症状があるなしに関わらず、検査・治療を受ける必要があります。特に、妊娠中の方は、妊娠高血圧症候群のリスクもあるため、定期的な血圧測定が重要です。
高血圧の原因について
高血圧の原因は、大きく分けて「本態性高血圧」と「二次性高血圧」の2種類があります。
本態性高血圧
本態性高血圧は、原因が特定できない高血圧で、高血圧患者の約9割を占めます。遺伝的な要因に加え、以下の生活習慣がリスク因子となります。
- 塩分の摂りすぎ
- 肥満
- 運動不足
- 喫煙
- 過度の飲酒
- ストレス
- 加齢
これらのリスク因子が複合的に関与し、血圧を上昇させると考えられています。
二次性高血圧
二次性高血圧は、特定の病気が原因で起こる高血圧です。原因となる病気としては、以下のようなものがあります。
- 腎臓・血管疾患
- 内分泌疾患(原発性アルドステロン症、褐色細胞腫、クッシング症候群など)
- 睡眠時無呼吸症候群
- 薬剤誘発性
二次性高血圧の場合、原因となっている病気を治療することで、血圧が改善することがあります。
高血圧の治療法について
高血圧の治療は、生活習慣の改善と薬物療法が基本となります。
生活習慣の改善
高血圧の治療において、生活習慣の改善は非常に重要です。以下の点に注意して、生活習慣を見直しましょう。
- 減塩:1日の塩分摂取量を6g未満に
- バランスの取れた食事:野菜や果物を積極的に摂取
- 適正体重の維持:BMI(体重[kg]÷身長[m]2)25未満
- 適度な運動:ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を1日30分以上
- 禁煙
- 節酒
- 十分な睡眠
- ストレスの軽減
これらの生活習慣の改善は、血圧を下げるだけでなく、他の生活習慣病の予防にもつながります。
薬物療法
生活習慣の改善だけでは血圧が十分に下がらない場合、降圧薬による治療を行います。降圧薬にはいくつかの種類があり、患者様の状態に合わせて適切な薬を選択します。
- カルシウム拮抗薬
- アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)
- アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)
- 利尿薬
- β遮断薬
降圧薬は、血圧を下げる効果がありますが、副作用が現れることもあります。副作用が現れた場合は、医師に相談し、薬の種類や量を調整してもらいましょう。
高血圧についてのよくある質問
Q1. 高血圧は遺伝しますか?
A1. 高血圧になりやすい体質は遺伝することがありますが、生活習慣も大きく影響します。ご家族に高血圧の方がいる場合は、より一層生活習慣に気をつけましょう。
Q2. 血圧は毎日測る必要がありますか?
A2. 高血圧と診断された方は、家庭血圧を毎日測定することが推奨されます。血圧の変化を把握し、治療の効果を確認するためにも、定期的な測定が大切です。
Q3. 妊娠中の高血圧は、赤ちゃんに影響がありますか?
A3. 妊娠中の高血圧は、胎児発育不全や胎児機能不全、常位胎盤早期剝離など、赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。妊娠前から高血圧の方はもちろん、妊娠中に高血圧になった方も、適切な管理が必要です。当院では、産婦人科と内科が連携し、母子ともに安全な出産をサポートいたします。
院長より
高血圧は、放置すると重大な病気を引き起こす可能性がある、非常に身近な病気です。当院では、患者様一人ひとりの生活スタイルや背景を考慮し、最適な治療法をご提案いたします。また、当院は産婦人科と内科を備えているため、妊娠中の高血圧や、更年期に伴う血圧の変化など、女性特有の健康問題にも対応できます。血圧が高いかも?と少しでも不安に感じたら、お気軽にご相談ください。地域の皆様の健康をサポートできるよう、スタッフ一同、親身になって診療させていただきます。